溶着<超音波でなぜ溶着ができるのでしょう?>
[超音波ハンドブック]

超音波溶着とは?

超音波振動でプラスチック同士をくっつけます
プラスチック同士を超音波の力で瞬時に溶着します。
予備加熱の必要がなく、電源を入れた瞬間から使用可能であり、熱を使用しないので安全の面でも優れています。またホッチキスや接着剤などを使わないため、ホッチキス針などの異物が混入する心配がなく、食品パックなどに安心して利用できます。
※その他の溶着方法に、熱溶着、高周波溶着などがあります。
・熱溶着
加熱し、被溶着物を溶かして溶着します。フィルム溶着に多く用いられ、広い面積を溶着することができます。しかし、予備加熱の時間が必要であり、常に熱を維持する必要があるため、装置の管理と設置に注意が必要です。
・高周波溶着
数十kHzの高周波エネルギの電界作用によって、原子、分子レベルでの電位的な運動をさせ、被溶着物を内部から発熱させて溶着します。溶着する箇所のみを加熱させるため、短時間で溶着でき、溶着しない箇所に熱の影響を与えず、溶着面が美しく仕上がります。しかし、電波の応用であるため、電波関連法規や周辺設備への電磁妨害への注意が必要です。

超音波溶着の原理

超音波の振動エネルギを利用しています
超音波溶着機の構造は、強力なランジュバン型の超音波振動子にホーンを取り付けた形状となっています(図3-46-1)。超音波振動をホーンの先端に集中することで、被溶着物にはハンマなどで叩くよりも強力な力が、毎秒3万回(30kHzの場合)繰り返されることと同じだけの衝撃が加わることになります。

3-46-1超音波溶着の構造

超音波溶着の応用事例

省電力、安全、異物混入がない
超音波溶着は、省電力、安全、異物混入がないという特長から、食品パックなどのプラスチック製品に幅広く利用されています。
・食品関係
 卵パックなどの食品パックの溶着、野菜ネットの溶着
・薬品関係
 プラスチックチューブの溶着、不織布製品の溶着
・プラスチック製品
 クリアファイルの溶着、カセットテープ本体の組立て
 文具、玩具、ライター、自動車部品、疑似餌(釣り用ルアー)

今後の展開

溶着物の多様性に対応する
パック再生品の増加、パック材質の多様性に対応して、溶着しにくい(発熱が起こりにくい)材質などにも溶着ができるような溶着器の開発が必要です。そのためには、振動子のハイパワー化や、様々な溶着物に対応できる各種の溶着ホーンのアプリケーションの充実が必要になります。
被溶着物の種類と形状(厚さ、大きさ)、溶着形態等により溶着方法を選定する必要があります。また、溶着能力、時間、加圧力、冷却時間などの要素により溶着強度や溶着仕上がり、風合い等が大きく変わるため、被溶着物の種類と形状(厚さ、大きさ)、溶着形態等により溶着方法を選定する必要があります。

図3-46

超音波溶着の応用製品
  • SONAC-200 【プラスチックウェルダー】

    自動機への組込みに適した超音波ウェルダーです。
    定振幅回路搭載の発振器で安定した連続運転が可能です。
    手軽に使えるハンディタイプの選択もございます。

  • SONAC-37 【超音波ホッチキス・ソニック シーラー】

    針がいらない!セロテープも使わない!接着剤も無し!素材同士を接合できるハンディスタイル超音波溶着機。
    ワンタッチでケースを溶着、安全・省エネでエコロジーなパックが可能です。


コラム


超音波科学館
「文献には色々書いてあるけれど、本当のところ超音波って何だろう?」そんな疑問に答えてくれる場所が、本多電子社内に用意されています。「超音波科学館」と命名されているこの場所には、魚群探知機、医療診断装置、並びに洗浄機といった実際の製品になったものから、超音波の原理を体感していただくために用意された特別な装置まで幅広く展示されています。
「超音波で身長が測れるって本当?」
「魚群探知機ではどのように魚群とそれ以外を見分けるの?」
「超音波カッターの切れ方って、普通のカッターとどう違うの?」
全て答えはここにあります。実際に見て、触れて、聞いて、感じていただく事で、文献では得られなかった、超音波の鼓動が聞こえてくるかも知れません。
ご予約いただければ、誰もが無料でこの超音波科学館を見学する事ができますので、お誘い合わせの上、是非ご来場下さい。
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